マルプー優太と時々クラシック

還暦過ぎてはじめて犬(♂マルプー2015年元日生まれ)と暮らしはじめました。大好きなクラシックの与太話も

優太に別れが?! クラ与太 ブラームス 「五月の夜」

明日から5月ですね。

昨日から風が強く寒い優太地方ですが、

陽射しは初夏ですね。

そんなわけで気持ちよく

優太と散歩してきました。

うまうま持ってた甲斐もあり

巧くアイコンタクトも出来ました。

 

でもこのところももちゃんに会わないな。

と言うわけでお家の前にいくと

「0123」とボディに書いてある

トラックが止まっていました。

調度ももちゃんのおばあちゃんがいたので

聞いてみたら、

ももちゃんパパが転勤になり

連休の利用して家族ぐるみの

お引っ越し中だったのです。

ももちゃんは既に

ママと出発した直後でした。

夏休みとかには

孫ちゃんと

帰ってくるそうですが…

優太はうまうまだけに

気がいっていたようです。 

 

家に帰って気持ちよさそうにしている優太に

ももちゃんの話を伝えようとしたら

優太もなにか察したようで、

ちょっと表情が変わりました。

どことなく寂しそうにみえるのは

私の気のせいでしょうか?

優太は遠恋?か別れか?

 

クラ与太は明日から5月と言うことで選曲しましたが、

優太の心情にもぴったりの曲です。
ヨハネス・ブラームス 「五月の夜」 作品43の2


ブラームスが1857~66年かけて書いた4曲からなる6番目の歌曲集の第2曲。第1曲「永遠の愛について」第3曲「嘆きの谷に角笛を吹く」第4曲「ファルケンシュタイン(フランケンシュタインではありません。お間違いなく)の領主の歌」この時期、彼は鳴滝塾を長崎出島に開いた医師で植物学者のフィリップ・フランツ・フォン・シーボルトの父親の末弟の次女、アガーテ・フォン・シーボルトと恋愛関係にあった時期です。弦楽六重奏曲2番の1楽章の小結尾(コデッタ)でA-G-A-D-H-Eと彼女の名前を音名で表して、三回も呼びかけている。との逸話もあります。結婚を決意し指輪を贈ったが、結婚生活と音楽活動の両立に不安を覚え自らの意志で婚約を解消しています。背景としては貴族で上流階級の令嬢アガーテと、ハンブルグの貧しい出自の彼との結婚には障害も多かったのでしょう。ブラームスの恋愛では師匠シューマンの奥さんクララとの関係はよく知れていますが、その3女のユーリエとも親しかった言われています。それぞれの間柄も想像は出来ますが、時期的には同時進行です。感情のままに行動するのではなく、自分の気持ちに酔っているロマンティストそれがブラームスの恋愛なのでしょうか。そんな男性は意外と多く私もその1人かも知れませんが。
この「五月の夜」はルードヴィッヒ・ハインリッヒ・クリストファー・ヘルティの4節からなる詩の第2節を省いて曲をつけています。
1節 灌木に銀の月の光が注いで、そのまどみを誘うような残照が芝にひろがり渡る。夜鶯は横笛のように愛の鳴き声を聴かせているが、私は藪から藪へと悲しくふらついていく。
第2節 葉の陰で、鳩のつがいが陶酔の歌を鳴き交わしている。だが、私はより暗い影を探し求め、孤独な涙にくれるのだ。
第3節 いったいいつになった朝陽のようね微笑む姿、私の心の中の明るく照らす貴女の姿に、この世の中で出会うことが出来るのだろうか?そう思うと孤独の涙が私の頬をつたってさらに熱く震えて流れた。
周りの動物がパートナーと幸せな愛の時を過ごしている夜。恋人のいない孤独な主人公が涙を流す。この詩を我が身に置き換えて曲をつけたのでしょうね。穏やかにはじまり情熱的に盛り上がりるが、最後に落ち着きを取り戻すそんな曲調で明るい長調の和音終了します。基本的に長調なのですが影が忍び寄ってくる深みのある音楽です。ピアノパートも単なる伴奏でなく独奏曲としても聴けるほどの和声とリズムで表情豊かに語りかけます。同じ詩に若き日のシューベルトも曲をつけていますが、短調でシンプルな有節歌曲。淡々進でいる印象が強く、この曲に関しては断然ブラームスの曲に軍配を挙げます。
今回の私のチョイスはディートリッヒ・フィッシャ-=ディスカウのバリトン。ダニエル・バレンボイムのピアノ。1982年の録音。完璧な優等生的な演奏と揶揄されるこのもあるフィッシャー=ディスカウですが、完璧良いじゃないかと思われるほどのほれぼれする歌唱です。彼としては自然体で取り組んでいるせいかもしれませんが。

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