マルプー優太と時々クラシック

還暦過ぎてはじめて犬(♂マルプー2015年元日生まれ)と暮らしはじめました。大好きなクラシックの与太話も

優太、内弁慶の外味噌決定! クラ与太 モーツァルト ロンド イ短調 K.511

このところ天候不順だった優太地方
やった穏やかな朝を迎えました。
でも、私は不摂生のつけがまわって風邪気味。
優太も何となく覇気がない。
食事用意しても食べようともしない。
そんな我々にかみさんが一喝。
「散歩に行ってらっしゃい…。はよういけ!」
さわらぬ何とかに何とか
とるものもとらず、エチケットバッグだけ手に
(だから写真ありません)
いざ出発。
表に出ると、
いるはいるはわんこ、わんこのお散歩大渋滞。
おっきい子は避けながら
まずはチョコちゃんにご挨拶。
ここまでは順調。
で政宗にぎわい広場で、
ロングリードで闊歩中の
ハッちゃん、
最初はフレンドリーだったが
やはりガウガウの歓迎。
当然のことながら優太自宅へ一直線。
水をガブ飲みしてようやく一息。





「優太落ち着いたかな?」
「うん、まずまず。」


ちょとすると、
ケロッとしていつもの元気印に優太に。
朝飯もガッツリ完食。
一件落着。



フランスでISによる無差別テロによって多くの犠牲者がでてしまいました。
今日のクラ与太は、哀悼の誠を捧げるためにふさわしい曲を選ばせていただきました。
 W.A.モーツァルト 「ロンド」 イ短調 K.511


モーツァルトが昨日取り上げた協奏曲25番の翌年の1787年3月11日に書いた、ピアノ独奏のためのロンド。この年、1月30日には親友ハッツフェルト伯爵の死に遭遇し、父レオポルドも病床にあり5月28日に亡くなっている。通常ロンドは輪舞曲の和名があるように、思い浮かべるのは、快活かつ流麗で楽しさ一杯の曲でしょう。人との別れの渦中にあったモーツァルトはそのような作品ではなく、短調でアンダンテという歩むようなテンポを選択したのは当然のことと言えます。この曲は付点のリズムが印象的な葬送の歩みのような主題で始まる。激しく慟哭すると言うよりは悲しみを噛み締める風情。それだけに却って聴く者の心を打つのでしょう。ため息のような半音音階進行もしみじみとした趣を深めます。やがてドルチェのイ長調の慰めににた主題、これはグルッグのオペラ「オオルフェオとエウリディチェ」の1幕で最愛の妻エウリディチェを亡くしたオルフェオに愛の神アモーレが歌うアリア「見るのを控え、声が高ぶるの控えなさい。」にインスパイアーされた旋律です。母の死に接してモーツァルトが書いた同じイ短調、K.310のピアノ・ソナタが強弱の激しい表現に終始しているのと対照的で、淡々とした表現が却ってより深い悲しみを顕しているとも言えます。生老病死を重ねより深い生死感を学んだといえるのではないでしょう。この作品が3月11日に書かれているのも単なる偶然ではないようにすら私には思えるのです。
今日私が聴いたのはスペインのピアニスト、
アリシア・デ・ラローチャの演奏。透明で澄んだ音色がこの曲にぴったりです。

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