マルプー優太と時々クラシック

還暦過ぎてはじめて犬(♂マルプー2015年元日生まれ)と暮らしはじめました。大好きなクラシックの与太話も

優太の念力! クラ与太、曰く付きのシシリアーナ

すっかり秋めいた気候の優太地方。けさも小雨がしとしと。
優太の食欲も戻って、エサ差し出すと爆食い。
かみさんは早番で、私は遅番出勤。散歩に行けない。
時間が結構あるし、さすが二度寝するわけにはいかないし…。
一人でいるときは滅多に優太を撮らないけど、やってみるか?
どうせだからカラットキーパーの中で眠っている旧型レンズでも使ってみよう。
てな訳でアダプターを噛ませないと使えない35mmのマクロレンズをつけてみた。
部屋が散らかっているから、絞り開放で優太に向けると、優太全力で走り回る?!
ちょっと静まったので、半押しでピント合わせをトライするも、迷っているらしくダメ。
結局優太から離れて、真ん中に鼻をもってきたらそこにピントがあってシャッター切れた。
優太念力でアップ写真拒否したな!? 写真教室ではダメな構図の見本。


今日のクラ与太。サミュエル・ドゥシュキン編「シチリアーノ」
人当たりのよい旋律が魅力的な曲です。ただクラ与太的にはつっこみどころ満載の曰く付きの作品。
従来はモーツアルトと親交のあった女流ピアニス、トマリア・テレジア・ファン・パラディス作曲とされていた。
その楽譜をポーランド出身のヴァイオリニストのサミュエル・ドゥシュキンが発見しピアノ四重奏に編曲したと言うことになっていた。
だが、テーマがウェーバーのヴァイオリンの為のソナタ2番とそっくりなことから、
そのテーマを使った編曲であったので、勝手にパラディスの作品にして発表したと言うのが真相らしい。
なんと手の込んだことをしたのだろう。摩訶不思議。
しいて下世話に考えると、レコードが収入源になる前は楽譜の売り上げが重要。
ところがウェーバーのヴァイオンリンソナタ。技巧的でなく演奏し易いため楽譜が普及していた。
でウェーバーの作品の編曲では売れない。そこで別物にして楽譜を売ろうした。
ましてや伝説的なパラディスの作品ならヒット間違いなし。
気持ちのよい話ではないが、当たらずとも遠からずだと思っている。
今回聴いたのは、ジャクリーヌ・デュプレのチェロ。ジェラルド・ムーアのピアノ伴奏。
録音は1962年、と1963年?
まだ17~8歳のアイドル的な存在の天才少女チェリスト。
EMIが社運をかけて、最高のスタッフを集め。ロンドンの最高のスタジオで録音。
相当売れたアルバムとなったようだ。
ただ不思議なことに、このシシリアーナとシューマンの小幻想曲集は2回分のテイクが納められている。これはCD化される時に両方納めたのかもしれないが、必ずしも先の録音にどう聴いても問題はない。なぜこんな事をしたのだろうか。
演奏もそう変わりないのだからなおさらです。強いて言えば62年のほうが多少アドリブがあったり自在にしているのにたいして、63年のほうが楽譜に忠実にしかも一音一音を丁寧に弾いている。完成度的には63年録音だが、62年のほうが後年のデュプレの情熱的な弾き方に近く捨てがたい魅力がある。もしかしたら師匠筋からのダメだしだったかな。
でもはっきりしているのは押しも押されもしない名曲名演。楽しんで聴いてください。






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