マルプー優太と時々クラシック

還暦過ぎてはじめて犬(♂マルプー2015年元日生まれ)と暮らしはじめました。大好きなクラシックの与太話も

優太 私の知らない、ペットの時間 クラ与太 ロッシーニ 「スタバト・マーテル」

夏休みの方も多いのでしょうけど、

ジージもバーバも特にそんな気配なし。

だから優太お留守番の毎日です。

散歩。暑くても頑張ってきました。

貴重な時間なので

あそんで下さいと

おねだりです。

お出かけの時間が近づいたのを

感じていつものウマウマちょうだいの

目線を送っています。

そう言えば

明日(8月11日)公開だったよな

あのミニオンズのスタッフによる

映画「ペット」

飼い主がいない魔?間にペットが

企みを実行するという映画

YouTube貼っておきます。映画「ペット」特報

こんなサイトもありました。

ペットがお留守番された時何をしているか

描いているサポートページです。

早く見に行きたいけど

決行予定は行ってるし

時間があれば優太と一緒にいたいしな。

私の1時間は

優太の5時間ですよね。

それにしても優太お留守番中は

何をしているのかな?

今日のクラ与太は悠々自適のセミリタイア中に書かれた美しい宗教曲です。クラ与太

ジョアキーノ・アントニオ・ロッシーニ

「スタバト・マーテル(悲しみの聖母)」

ロッシーニは1792年イタリアはボローニャ生まれ、39曲書いたオペラは大ヒットし作曲家として前例がないほどの成功している。しかし、1839年に大作「ウィリアム・テル」を作曲した後は創作活動をセイブしセミ・リタイア生活を送っている。ソノセミ・リタイア時代に書いたのがこの「スタバト・マーテル」である。このセミ・リタイアの原因は腰痛のためや、パトロンのシャルル10世が失脚したためとの説もありますが、オペラで大当たりし一財産を手にして悠々自適のグルメ三昧の日々を送りたかったのではないかと言うのが大方の意見になっています。しかしこの曲に取りかかっていた引退直後は精神的に不安定な状況で作曲活動に集中することは叶わなかった。ただそんな中「大恩ある知人」の副司祭に依頼されたために作曲を続けたされています。ただ実際の依頼者は銀行家であり現世的な発注だったのかも知れません。そんな状況だったので1831年から32年にかけて書かれた全12曲からなる第1項ではほぼ半分の曲は他の作曲家の手によって書かれています。献呈の辞には「カルロス3世大十字勲章の騎士、マドリードの副司教、十字軍総統率指揮官ドン・フランシスコ・フェルナンデス・バレラのために」として「門外不出の作品として、あなたの教会以外では演奏しないで欲しい」釘を刺したそうです。自分以外の手に入った曲を自分作品とすることは彼の矜持が許さなかったのでしょう。しかし5年後にこの副司祭が亡くなるとフランスの出版社から出版されてしまったのです。そこで自分以外の曲を廃し、4曲を作曲し他の出版社から正規の楽譜として出版。当然のことながら裁判となりましたが、3年間の闘争で勝訴しています。これが37年から41年に掛けて書かれた第2稿とされる現在演奏される作品です。作品としてもロッシーニらしい明るさのある優れた作品となっています。

第1曲 「悲しみの聖母は佇み(導入唱」荘重で悲しみ溢れた旋律で開始されます。弦のピチカートで深い静寂が訪れ、ヴィオリンによる付点音符が印象的な甘味な旋律が美しく歌われます。その後男声、女声と合唱が美しいハーモニーを聴かせます。この辺はロッシーニらしさを感じます。第2曲テノール独唱 「悲しみに沈むその魂を」金管で始まる序奏の後、行進曲風の明るいアリアが歌われます。極めてオペラティックです。 第3曲 ソプラノⅠとソプラノⅡの魅力的な2重奏曲 「誰か涙を流さないものがあるだろうか?」ホルンの豊かな響きで始められます。優美な曲です。第4曲 バスのアリア 「人々の罪のために」バスのもつ美しい声とダイナミックさを堪能できる表現豊な曲です。第5曲 バスのレシタティーボと合唱によるアカペラの曲「愛の泉である聖母よ」心に響く清らかな曲です。この曲の白眉。第6曲 独唱者全員による四重唱曲。クラリネットの柔らかい響きが耳に残ります。第7曲 ソプラノⅡ独唱によるカヴァティーナ。「キリストの死に思いを巡らし給え」オーケストラに雄弁で短い曲ながら劇的な表現も見事です。第8曲「裁きの費に我を守り給え」最後の審判を顕す金管のファンファーレに始まり。荘重で劇的な曲です。第9曲 「肉体は死んで朽ち果てるとも」アカペラによる敬虔で厳粛な曲。ロッシーニが敬虔なカトリック信者であったことを思い出されます。第10曲 「終曲」合唱による曲レクイエムのような壮絶で劇的な曲と鳴っています。クライマックスの後、静まり第1曲の旋律が静かに奏でられる時涙を禁じ得ません。

きょうの私のチョイスはフィエンツ・フリッチャイ指揮 RIAS交響楽団 聖ヘトヴィッヒ大聖堂聖歌隊・RIAS室内合唱団 マリア・シュターダー マリアンナ・ラデフ(ソプラノ)エルンスト・ヘフリガー(テノール) キム・ボルイ(バス)録音1954年 推進力がある若く精力的なフリッチャイの指揮が見事にこの曲の肝を捉えています。マリア・シュターダーの清らかな歌声も聞きものです。

YouTubeではカロマ・ジュリーニの指揮で終曲がお聴きいただけます。魅力的なオペラティックな演奏です。

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