優太、お召し替えキボンヌ。クラ与太 チャイコフスキー 組曲4番「モーツァルティーナ」
「優太、せっかく新しい服だから
たまにはおすまし顔してみて。」
「こうでちか?」
「オッケー、いいよ」
「ついでに立ちポーズもお願い。」
「ゆっくり歩いてみる?」
「モデルウォークでちね」
その気になった優太、
部屋の隅に行って、
お召し替えをはじめました。
「優太ストップ!」
着替えはもう一着は買ってからね。
優太かみさんに抱えられて、
「足だしのポーズでち」
今日のクラ与太は、着せ替えの妙が楽しめる作品です。
P.I.チャイコフスキー 組曲4番「モーツァルティーナ」
チャイコフスキーが1887年に リスペクトしているモーツァルトの旋律などをもとに作・編曲した管弦楽曲で全4楽章で20分ちょっとの演奏時間となっていいる。 チャイコフスキーが作曲と円熟期を迎えた時期の作品だけに、特に管弦楽法に優れていてハッとする色彩豊かさを小品ながら感じられる美しい音楽である。第1楽章は「ジーク」下になったのは「小さなジークk574」楽器が鬼ごっこしているような軽やかな曲。ティンパニィが効果的に使われている。第2楽章は「メヌエットk335」半音階的に動く弦楽器のニ長調の美しい響きが印象的である。前半の2楽章はチャイコフスキーらしさもあるが、モーツァルト作品の持つ曲の魅力をそのままにスパイスだけを多少加えている印象。第3楽章「祈り」はアヴェ・ヴェルム・コルブスk618をリストがピアノに編曲したものをもとに作れらている。ハープが印象的に使われているのが特に印象的だが、ロマンティックで甘味な旋律の扱い方などチャイコフスキーらしさが満載。この曲の白眉。リストいうワンクッション入っただけにモーツァルトらしさには欠けると意見には同感するが、とにかく魅力的な楽章で初演時にはアンコールされたくらい好評だったようです。第4楽章は原曲は「グルックの歌劇『メッカの巡礼』による10の変奏曲 k455」全体では選曲の半分以上の長さとなっている。魅力的なのはまず第3変奏のフルート実に美しい。第8変奏終わりから第9変奏ははもろヴァイオリン協奏曲。技巧的にも高いもの要求される。腕によほどの覚えがないとコンマスにも難儀そうでこの曲の出番少ないのはこの辺も影響しているのでしょう。 第10変奏はクラリネットが大活躍、協奏曲風だったり、時にはジャズセッション風だったり興味深く聴ける。全体を通してはバランスや纏まりの悪さもあるが、部分部分の魅力がそれを補ってあまりある作品。些細にこだわらず楽しんで聴きたい。
お勧めは
エルネスト・アンセルメ指揮 スイス・ロマンド管弦楽団
独奏ヴァイオリンは腕っこきのアメリカ出身のルッジェーロ・リッチ。
彼のヴァイオリンだけでも十分聞き物。スイス・ロマンドの品のある色彩感もまたこの曲にはぴったりだと思われます。