マルプー優太と時々クラシック

還暦過ぎてはじめて犬(♂マルプー2015年元日生まれ)と暮らしはじめました。大好きなクラシックの与太話も

優太「ジージ頑張ってね」って。クラ与太 チャイコフスキー 弦楽セレナーデ作品48

いよいよジージの初出勤に日が来ました。
いつもより早めに優太起こされました。
までお眠です。

まだ薄暗い中
お散歩して
朝飯がっついたら
もう
ジージとバーバのお出かけの時間です

ジージはお見送りする優太を
パッシャと
待ち受け画面にするようでしゅね。
「いってらっしゃい」

私の新しい職場介護施設のデイサービス。送迎を主体にする業務です。初日は幹部の大人数の前で自己紹介させられたり結構大変でしたが、優太の写真を胸に頑張れました。ワゴン車で大人数の送迎は責任の重い仕事ですが安全第一で務めます。素晴らしいスタッフさんに助けて貰えて幸せです。と言うわけで当面は週一の更新予定です。よろしくお願いします。

この処ばたばたしてゆったりと鑑賞する時間がとれないのですが、通勤時定番曲を今日のクラ与太ではご紹介します。
P.I.チャイコフスキー
  弦楽セレナーデハ長調 作品48


チャイコフスキーが作曲にメック夫人から資金援助を受けて経済的に余裕が出来たこともあり、作曲に専念するために1878年にモスクワ音楽院の講師を辞職したが、実際は旅行などを楽しんでいたやや創作数は少なくなっていた40歳の1880年に 作曲した弦楽合奏のための作品。そのため大曲よりは親しみ作品が多い時期でもあります。チィコフスキーがモーツァルトを敬愛していたのは良く知れていてその究極の形で顕れたのはこのクラ与太でもご紹介した組曲4番「モーツァツティーナ」で、モーツァルトの旋律を用いているほどです。。この弦楽セレナーデでは旋律は極めてメランコリック魅力的なチャイコフスキーらしさに満ちていますが、構造的にはモーツァルトのセレナーデ、特に代表的ななアイネ・クライネ・ナハトムジークK.525などよく似たシンプルで明快なものになっています。第1楽章 Andante non toroppo-Allegro Moderato Pezzo in Forma di sonatina  ハ長調 「ソナチネ形式の小品」名前の通り主題の提示部と再現のみで展開部がないシンプルな楽章。イ短調の感傷的な和音によるゆったりとした序奏で始まる。ここだけチャイコフスキーワールドに引きこまれることになります。その雰囲気のそのままメランコリーで流麗なアレグロ・モデラートの主題駆けめぐります。軽快で愛らしい第2主題もいかにもチャイコフスキーらしく、バレエの音楽のようにワクワク感も感じます。やがて盛りあがっていくと冒頭の序奏が帰ってきて締めくくられます。 第2楽章 Moderato(Tempo di valse)Waltz 交響曲5番でもチャイコフスキーはワルツを使用していますが、このワルツもシンプルで甘味な旋律が魅力的です。 ト長調 第3楽章 Larghetto elegiaco Elegie ニ長調 エレジー(悲歌)と名付けられたこの楽章も1楽章の序奏に似たゆったりとして始められ、三連符ピッチカートに伴奏にのったこの曲の中でも最も美しくセンチメンタルなメロデーが奏でられます。序奏がもう一度演奏されゆったり印象深く終わります。 第4楽章 Andante-Allegro con spirito  Fonale (Thema russo) ト長調-ハ長調 晴れた雪原を思わせるような清々しい序奏で始められます。コサックダンス風で活き活きした舞曲が開始され、そのリズムにのって華やかで甘味旋律が浮き浮きした音楽が続きます。バレエのクライマックスのようです。やがて1楽章の序奏部が再現され静かになりますが、一気に盛りあがり曲を閉じます。
今回の私のチョイスはユージン・オーマンディ指揮指揮フィラディルフィア管弦楽団。1963年録音 CBS時代の古い方の録音です。軽やかで決してメランコリックを強調しないところがこの曲の性格に合っているようです。
YouTubeは小澤征爾指揮サイトウキネン管弦楽団 1992年の松本での第1回サイトウキネンフェスティバルのライヴ録音を貼り付けておきます。これは対照的に熱演ですね。これはこれで生演奏の醍醐味ですね。


Tchaikovsky - Serenade for Strings in C major Op. 48(小澤征爾)天覧公演

優太はモフモフ大好きです。クラ与太 ベートーヴェン ピアノソナタ「熱情」

優太地方は
寒い朝を迎えました。
最小限のエアコンは入っていても
やはり寒そうです。

おもちゃで
遊んでいても
ブランケットの
上が気に入っているようです。

バーバが遊ぼうとしたら
お散歩に出かけたいらしいです。

いざお散歩に出かけると
寒いのでそうそうに帰ってきました。
お部屋が暖かいので
御機嫌になりました。

やはりブランケットのうえが
気持ちよいようです。


お留守番も
ず~っブランケットの上で過ごしたいようです。
もう1枚新調しようかな

10月29日のEテレの「ららら♪クラシック」はベートーヴェンの「熱情」ソナタを取り上げていました。ゲストはピアノを3歳から習っていた乃木坂46のメンバー生田恵梨花10代のアイドル出演は珍しいですね。そこで今日のクラ与太はベートーヴェンのピアノソナタ23番「熱情」を取り上げます。
L.V.ベートーヴェン
 ピアノソナタ 第23番ヘ短調「熱情」作品57


このソナタは1806年の夏にハンガリーはブダペスト近郊のブルンスヴィク伯爵の宮殿で一気に書かれました。(他の説もあります。)伯爵はパトロンの1人でチェロの名手。彼の妹のジョセフィーネにピアノを教えていていた。そのレッスン中にジョセフィーヌに魅了されすっかり虜となりました。13通ものラブレターが残されています。しかし平民と貴族という身分の差もあり、二人が結ばれることはありませんでした。ジョセフィーヌは政略結婚をするのですが4年後に死別、ベートーヴェンは健気に支え続けました。彼女への熱い思いと叶わぬ恋の苦しみがこの曲に込められています。この時期はロマン・ロランが傑作の森と名付けた彼の創作活動が頂点を迎えたいて、ハ短調交響曲に取りかかっていて、例の四つの音からなる「運命の動機」はこの曲の特に1楽章で重要な役割を果たしている。出版は1807年でヴルンスヴィク伯爵に献呈されています。「熱情」と言う渾名は作曲家の死後1838年にハンブルグのクランツがピアノ連弾編曲版に際して名付けたまので本人は預かり知らないことである。らららクラシックでも詳しく触れラテいたのですが、フランスのエラール社の最新型のピアノを1803年に贈られていて5音だけ下に音域が拡大されたこの楽器の特長を生かしきっています。第1楽章 Allegro assai 12/8拍子 ヘ短調 ソナタ形式 静かなヘ短調の下降の付点リズムが鋭い分散和音から上行の分散和音を2回を2オクターブのユニゾンで繰り返しで始められ、C-D-Cという動機が組み合わされています。。三連符による運命の動機が顕れて緊迫を増します。第2主題は変イ調のドルチェ穏やか雰囲気ですが、第1主題の反転して作られています。激しい結尾楽句ののちアルベジョの連続する展開部は情熱的に繰り広げられフォルテッシモのクライマックスを迎えます。「運命の動機」で展開部は締めくくられます。再現部はハ音の連打ののって始まり規模の大きなものでピアノの鍵盤の端から端までを駆けめぐるアルペッジョ熱い音楽です。フィナーレは静かに弱音で閉じられます。第2楽章 Andante con moto 2/4拍子 変ニ長調 堂々とした穏やかな主題による3つの変奏とコーダからなります。第1変奏はシンコペーションが印象的。第2変奏は16分音符、第3変奏32分音符まで更に細やかに流麗になります。主題が穏やかに再現され、減七の和音で不安定なまま終わります。 第3楽章 Allegro ma non toroppo-Presto 2/4拍子 ヘ短調 ソナタ形式 2楽章からアタッカ(続けて)で演奏されます。強い減七の和音が打ち鳴らされ激しい音楽が目まぐるしく開始されます。幻想的な夢見るような穏やか部分を一瞬挟み激情の中、一気呵成にかかるように曲は進んでいき終結を迎えます。全曲を通して最小限の動機から成立して統一感の見事な作品に仕上がった押しも押されもしない名曲です。それだけ労作でもあったためにその後数年に渡ってピアノソナタに手を染め無かったほどです。
今回の私のチョイスはウィーン生まれのフリードリッヒ・グルダの演奏。録音は2回目の1967年です。タッチの強さとベーゼンドルファーの音色から紡ぎ出される血の出るような生身を感じる音楽です。ベートーヴェンへ真から崇拝している人にのみに可能な演奏です。YouTubeはアルフレッド・ブレンデルの1970年の録音を貼り付けておきます。均整のとれた懐の深い情感に富んだ演奏です。


ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ 第23番 ヘ短調 作品57 《熱情》 ブレンデル1970

優太、躾は欠かさずに!クラ与太 マイヤーズ「カヴァティーナ」

優太と絆を大切にするには
躾は毎日欠かさずにだよね。
優太に朝食与えていると
ふと思いついた。
ウマウマ手に取ると
優太は感じたようです。

「お座り」
間髪を入れず
即反応する優太です。

「ふせ」
前脚ピーンでドヤ顔ですね。

「お手」「かえて」の後は服も
脱いで
大好きなブランケットで
お遊びします。
楽しそうです。

雨が降りそうだったので
昼休憩時お散歩。
でも散歩よりまずうまうまかな?

今日はクラシック界でアイドル的存在であった村治佳織さんが久し振りに「ラプソディジャパン」と言うCDを発売しました。今日のクラ与太はそのアルバムのラストで弾かれている曲をご紹介します。
スタンリー・マイヤーズ
 「カヴァティーナ」映画「ディア・ハンター」より


1930年イギリス生まれの作曲家スタリンー・マイヤーズの本来はピアノ曲。1978年公開のアメリカ映画「ディア・ハンター」のテーマ曲。音楽監督も務めている。主演ロバート・デ・ニーロ。ベトナム戦争と帰還兵の悲惨さを描いた名作です。第51回アカデミー賞の作品賞・助演男優賞・編集賞・録音賞など最多賞を受賞しています。ジョン・ウィリアムズの編曲・演奏によってギターのスタンダード曲として知られています。平和を祈る願い・優しさ・平穏・希望に満ちあふれた珠玉の作品です。カヴァティーナ(Cavatina)はイタリア語でカヴァータ(Cavata)の縮小形で短くシンプルで叙情的なメロディーのみ出来ている歌曲を意味していて、器楽曲も多く作曲されている。この まさに「カヴァティーナ」そのもの叙情的でシンプルな小曲。フルートとハープなど多くの編曲版でも演奏されています。
村治さんはこの「カヴァティーナ」をタイトルとしたアルバムを1998年にパリで録音発売しています。当時20歳クラシック界を代表するアイドルで軽やかで力強い見事な演奏を展開していました。若さを感じさせない完璧なテクニックの持ち主で、このアルバムを私の大切な愛聴盤です。その後2度に渡る右手後骨間神経麻痺に活動を休止、その復帰語の舌腫瘍による長期休養しており、1ファンとしては復帰を待望しておりました。この4月27日、東京・紀尾井ホールで東日本大震災のチャリティ・コンサートのステージで復帰。その後「ラプソディジャパン」を録音。ファンとしては嬉しい限りです。今回の「カヴァティーナ」はソロではなく弟の村治奏一さんとデュオで録音されています。確かに二本ギターが聞こえますが、どちらがどちらのパートを弾いているのか判別が付けにくいほどの姉弟ならでは見事なアンサンブルを聴かせています。人生の幾多の経験を積むことにより演奏が深みをますなどと言うことを軽々に論ずるのは本意ではない私です。でも今回はより細部まで丁寧にしかも説得力をもって音として表現されています。敢えて言えば勇気づけられる音楽だと感じております。YouTubeはPVの映像を貼り付けておきます。村治さんのHPも貼り付けておきます。




カヴァティーナ  村治佳織 UPC‐0064